高校受験をどう勉強すれば良かったのか、今になって振り返る

私は高校受験を経て、都内のマーチ附属校に進学したわけですが、司法試験と公認会計士試験の双方に合格して、自分の勉強方法がどれだけ不効率だったのか、身に染みて感じるわけです。

当時は学校の勉強があって塾に行って言われたことをやっていたわけですから、効率的な勉強方法という発想がありませんでした。

なんとか都内のマーチ附属高校に進学することができたのですが、別日で受けた早慶の附属高校には合格することができませんでした。

当時は、まあマーチの附属校がちょうどよくて、それ以上の高校は望めないなあと勝手に自分の型にはめていました。早慶以上の高校に進学する友達は、やはり自分よりも頭がいいように思えたので、身の丈にあった選択だと思っていました。

ただ、今になって振り返ると、当時の自分の考えは選択肢を自ら狭めていたものだと思います。

というのも大学院は早稲田に進学したのですが、同窓のレベルについて何か違いを感じるのかというとそんなことはない。個人的な感覚として東大京大の人はなにか頭の回転が違うように思いますが、それ以外は、むしろ社会に出れば出るほど、学歴なんて関係ないという感覚になってくるわけです。

そうすると、高校時代のマーチの進学校は自分の身の丈に合った選択だという感覚は、非常に視野が狭いものに思えます。特に後悔しているわけではないですが、マーチが狙える感覚を持っているのであれば、少なくとも早慶を狙っても全然身の丈から外れた選択ではないわけです。

中学3年生の狭い視野ではわからないのも致し方ありませんが、成長するにつれてそのように思うわけですから、高校受験時にどのように勉強すればよかったのか、考えてみようと思います。

1 過去問を早期に解く

中学時代の未熟な私は、母親が買ってきた各校の過去問を真面目に解いたことがありませんでした。

当時の思考回路としては、過去問は結局一度出た問題だから、同じ問題は出ないし、過去問に時間がとられるのであれば、新しい問題を色々解いた方がよいだろうと考えていました。高校受験を控えた若い皆さんも、貪欲に新しい、未知の問題にチャレンジしてるのではないかと思います。

結局のところ、当時は過去問の利用方法を全く分かっていなかったわけです。

過去問を解く目的は、新たな知識を得るわけではなく(もちろん学ぶことはあります)、合格するための勉強方法を知る点にあるわけです。

考えれば当たり前なのですが、過去問を解かなければ、ゴールから逆算して考えることができず、結局、志望校がどのような問題を出題して、(これが一番肝心なわけですが)どのくらい正解すれば合格できるのかが分からないわけです。

喜望峰に向けて、地図やコンパスを持たずに航海に出るに等しいわけです。

まずは過去問を解いて羅針盤を定めましょう。おおよその合格ラインがわかれば、その後の学習効率が圧倒的に違います。

過去問を解いたことがない受験生は、今すぐ過去問を解いて、どれくらい勉強すればよいのか、抽象的でも問題ないので、見定めましょう。間違っても過去問を解くのを後回しにしないでください。自信を失うかもしれませんが、早く解けば解くほど、無駄な航海をせずに済みます。

2 全部解けなくてよいことを知る

前述のとおり、中学生の私は、早慶以上は身の丈に合っていないと思っていました。

その要因の一つとして、進学塾で出題される早慶の問題が難しいこと。なんだか解ける気がしないのです。

このようなこともあって、私は早慶は難しいんだろうなあと限界を設けていました。

ただ、今振り返って、当時の私は、他の人は解けるのだろうか、という視点が著しく欠けていました。

確かに早慶の問題は一筋縄ではいかず、自信を失います。ただ、他の受験生はどのように思っているのでしょうか。他の受験生も同様に正解が難しいのであれば、その問題は合否に影響がないわけです。

ですので、難しい問題に出くわしたときは、出題校に圧倒されて、ただただ打ちひしがれるのではなく、換言すれば、主観的な感想に終始するのでは、他の受験生はどう思っているのか、客観的な難易度を見定めましょう。

意外と同じ感想を持っている受験生が多いと思います。

3 手を広げすぎずに基本に絞る

思春期・青年期の性なのか、どんどんと新しい問題を欲して、新しい参考書を買っては悦に浸り、同じ問題を繰り返して解くということがありませんでした。応用に応用を求めて基礎を疎かにして、適切な復習ができていなかったように思います。

勝負は応用問題で決まるのではなく、基礎的な問題で決まります。

出るかわからない応用問題をひたすら解いても、試験本番では役に立ちません。同じ問題が出る可能性は低いですし、一度解いた応用問題の解法なんてものは、本番の緊張も相まって忘れている可能性が高いです。

応用問題で勝負するのはやめましょう。基礎的な問題を何度も解いて絶対に間違えないようにする。

これは早慶以上の受験でも変わりません。目指す目標が高くなるほど、色々と手を広げたくなりますが、いったん落ち着いて盤石な基礎があるのかを振り返りましょう。

応用問題を解くのであれば、基礎的な問題を2回解きましょう。こっちの方が必ず成績は伸びます。

4 結びに

今振り返ってみて、どのような勉強をするのか考えてみました。

高校受験ではあまり勉強法と向き合うことがなく、元の資質に左右される点が大きいような気がします。ただ、だからこそ正しいやり方で正しい勉強をすれば圧倒的な優位性を築くことも可能です。少しでも参考になれば幸いです。

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